子どもから、
「将来はロブロックスを仕事にしたい」
と言われたら、
「そんなので生活できるの?」
「いくら稼げるの?」
と考えるかもしれません。
実際、ロブロックスにはゲームやアバター、3D素材などを作って収入を得ている人がいます。
ただ、親が最初に見るのは「いくら稼げるか」ではありません。
まず見たいのは、子どもが「作ること」だけでなく、完成させ、他人に遊んでもらい、うまくいかないところを直し、その後も更新するところまで続けたいのかです。
仕事に近づくほど、楽しい制作以外の部分が増えていくからです。
- 「ロブロックスの仕事」は一つではない
- 「人気ゲームを作って稼ぎたい」だけなら、まだ職業を決める段階ではない
- 作り始めるより「完成させる」が最初の境界
- 他人に遊ばせた後も直せるかを見る
- 「批判されたからやめる」か「どこを直すか考える」か
- エラーを嫌がらず調べられるか
- 「作れる」より「学び続けられる」方が重要になる
- 「実際に稼げる人はいる」は事実。でもそこから先を分ける
- 「月いくら稼げる?」から始めると判断を間違えやすい
- 最初に少額を稼いだら「才能がある」と決めなくていい
- 稼ぐ段階になると、制作以外の仕事が増える
- 一人で全部できる必要はない
- 他人のチームに誘われたら、ここから「仕事」の意味が変わる
- 「報酬は売れたら分ける」なら特に確認する
- 中学生が「他人の会社で働く」なら年齢も確認する
- 未成年の契約は親も関わる
- 仕事にするなら、夜中まで作ることを努力と評価しない
- 「仕事にしたい」と言ったら、半年だけ観察してもいい
- 進路をRoblox一本に固定する必要もない
- 親が最初に見るのは「稼げる子か」ではなく「続けて作る子か」
- 出典
「ロブロックスの仕事」は一つではない
「ロブロックスを仕事にする」と聞くと、自分で人気ゲームを作って稼ぐ姿を想像しやすいでしょう。
実際にはそれだけではありません。
自分のゲームを作って運営する。
ほかの人のゲームでプログラムを書く。
建物や3D素材を作る。
キャラクターやアバターアイテムをデザインする。
アニメーションを作る。
開発用の素材やツールを作る。
複数人の制作チームに入る。
といった道があります。
ロブロックス自身も、大規模なゲームではプログラマー、デザイナー、グラフィックを作る人など、異なる技能を持つ人が一緒に制作すると説明しています。
そのため、
「ロブロックスの仕事がしたい」
と言われたら、
「何を作る仕事がしたいの?」
と聞く方が先です。
「人気ゲームを作って稼ぎたい」だけなら、まだ職業を決める段階ではない
YouTubeなどで、
「このゲームはすごく稼いでいる」
「若い開発者が成功した」
と知って、仕事にしたいと言い始める子もいるでしょう。
夢を否定する必要はありません。
ただ、「稼げそうだからやりたい」と「作ること自体を続けたい」は分けて見ます。
Roblox自身も保護者向けに、成功したクリエーターの多くはプロになる前に何年間も趣味としてスキルを磨いており、金銭的な利益だけを期待して使わせるべきではないと説明しています。
まず見るのは、
お金の話をしなくても作っているか。
誰にも褒められなくても続きを作るか。
うまく動かないときも直そうとするか。
です。
「稼げないならやらない」なら、まだ仕事というより成功への興味が中心なのかもしれません。
作り始めるより「完成させる」が最初の境界
子どもはアイデアを思いつくのが得意かもしれません。
今日はアスレチックゲーム。
明日はホラーゲーム。
次の日は街づくり。
次々作り始める。
これは創作として悪いことではありません。
ただ、仕事として考え始めるなら「一つ完成させられるか」も見ます。
スタート地点を作る。
遊び方を作る。
最後まで遊べるようにする。
不具合を直す。
説明や画像を用意する。
他人に遊んでもらえる状態まで持っていく。
ここまで進めて、初めて「作ったゲーム」になります。
仕事へ近づくほど、「作りたい部分だけ作る」では終わらなくなります。
他人に遊ばせた後も直せるかを見る
仕事としてのゲーム制作は、公開したところで終わりではありません。
むしろ、公開してから分かることが増えます。
説明が分かりにくい。
スタートしてすぐ離脱する人が多い。
難しすぎる。
途中で不具合が起きる。
一度遊んだら戻ってこない。
こうした問題を見て、ゲームを直します。
ロブロックスには、何人が遊んだかだけでなく、翌日や1週間後にどれだけ戻ってきたか、どこから新しい利用者が来たか、どのくらい遊ばれたかなどを確認する機能があります。
つまり仕事になると、
「自分が作りたいもの」
だけではなく、
「遊ぶ人にとって面白いか」
を見る必要が出てきます。
子どもがそこまで興味を持つかは、大きな判断材料です。
「批判されたからやめる」か「どこを直すか考える」か
自分では面白いと思って作ったゲームでも、他人の反応は違うことがあります。
「何をすればいいか分からない」
「すぐ飽きた」
「ここがおかしい」
と言われるかもしれません。
仕事にするなら、すべての意見に従う必要はありません。
ただ、
「せっかく作ったのに文句を言われた」
で終わるのか。
「どこでそう感じたのか」
と考えられるのか。
ここも大きな違いです。
ロブロックスの公式教育教材でも、自分でゲームを作った後、ほかの人に遊んでもらい、感想を受けて修正する流れが取り入れられています。
作る技術だけではなく、直す力も制作の一部です。
エラーを嫌がらず調べられるか
プログラムを書けば、思ったように動かないことがあります。
アップデートしたら、昨日まで動いていたものが動かなくなることもあります。
仕事になれば、
「先生が直してくれるまで待つ」
だけでは進みません。
何がおかしいのか調べる。
一つずつ試す。
資料を読む。
必要なら人に質問する。
原因を見つける。
という作業が増えます。
子どもがプログラムを完璧に書ける必要はありません。
むしろ見るべきなのは、「分からない状態」に耐えられるかです。
分からないことを面白がって調べられる子なら、制作スキルは後からかなり増やせます。
「作れる」より「学び続けられる」方が重要になる
ロブロックスの制作環境は変わり続けています。
新しい制作機能が追加される。
人工知能を使った制作支援が増える。
ゲームの見つけられ方が変わる。
収益化の仕組みも変わる。
今覚えた操作だけで、何年も同じ仕事を続けられるとは限りません。
だから、
「このコードを知っている」
より、
「新しいやり方を自分で覚えられる」
方が長い目では重要です。
子どもが今ロブロックスを通して学んでいるプログラミング、3D制作、デザイン、問題解決などは、将来ロブロックス以外へ進んでも使える可能性があります。
「ロブロックスだけで一生食べる」と今決める必要はありません。
「実際に稼げる人はいる」は事実。でもそこから先を分ける
ロブロックスでは実際に大きな市場ができています。
2025年には世界のクリエーターへ15億ドルを超える金額が支払われました。
だから、
「ロブロックスなんか仕事になるわけがない」
と決めつける必要もありません。
一方、この数字だけを見て、
「これから始めれば稼げる」
とも言えません。
ロブロックスで収益化している人は数百万人います。
その中で、稼いだRobuxを現実のお金へ換える公式制度に参加していた人は、2026年6月までの12か月で4万2,000人を超えていました。
その参加者の受取額の中央値は、およそ1,500米ドルです。
中央値とは、金額順に並べたとき真ん中にいる人の金額です。
一部の大成功したゲームと、一般的なクリエーターを同じに考えないことです。
「月いくら稼げる?」から始めると判断を間違えやすい
親としては、
「仕事なら月20万円ぐらい稼げるの?」
と数字を知りたくなります。
しかし、今ゲームを作り始めた子どもについて、その数字を出してもあまり意味がありません。
利用者が付くか分からない。
1本目が当たるか分からない。
収入は毎月一定ではない。
ロブロックス側の発見や収益化の仕組みも変わります。
自分でゲームを運営するクリエーターは、会社員のように毎月同じ給与が振り込まれる仕事とは違います。
最初に見るなら、
1か月いくらか。
ではなく、
半年、1年と制作を続けているか。
完成作品が増えているか。
一作品ごとに技術が上がっているか。
他人に遊んでもらって改善しているか。
の方が、その子の将来を見る材料になります。
最初に少額を稼いだら「才能がある」と決めなくていい
自分のゲームから初めてRobuxが入ると、子どもにとって大きな体験です。
自分が作ったものを誰かが遊び、価値を感じてくれたことになります。
それは十分に評価してよいでしょう。
ただ、
「100 Robux稼いだから仕事にできる」
でも、
「100 Robuxしか稼げなかったから向いていない」
でもありません。
最初の収益は、職業適性試験ではありません。
むしろ、
「なぜ買ってくれたと思う?」
「次は何を直したい?」
と聞く方が、その先につながります。
稼ぐ段階になると、制作以外の仕事が増える
自分のゲームから継続的に収益を得ようとすると、コードや建物を作ること以外も必要になります。
ゲームの画像を作る。
説明を書く。
利用者がどこから来たかを見る。
遊び続けてもらえるか確認する。
課金の仕組みを考える。
更新内容を考える。
不具合へ対応する。
場合によっては広告も考える。
つまり、
「ゲームクリエーター」
というより、小さなゲーム事業を運営する部分が加わってきます。
ロブロックス自身も、ゲームを成長させるために利用者の継続率、遊ぶ時間、新規利用者、収益などを分析するための管理画面を用意しています。
子どもが数字を見ることに興味を持つなら、それも仕事の一部になり得ます。
一人で全部できる必要はない
だからといって、
「プログラムも絵も3Dも宣伝も全部できないと無理」
ではありません。
大きなゲームは複数人で作られています。
プログラムが得意な人。
建物を作る人。
画面をデザインする人。
アニメーションを作る人。
企画を考える人。
それぞれ得意分野を持ってチームになる方法があります。
子どもが、
「プログラムは苦手だけど3Dの建物なら何時間でも作れる」
のであれば、それも制作の技能です。
親が「プログラマーになれるか」だけで判断しない方がよいでしょう。
他人のチームに誘われたら、ここから「仕事」の意味が変わる
自分でゲームを作っていた子どもが上達すると、
「一緒にゲームを作らない?」
「この部分を作ってくれたらRobuxを払う」
と声を掛けられることがあります。
ここからは、趣味の共同制作だけではない可能性があります。
誰のゲームなのか。
何を担当するのか。
いくら受け取るのか。
いつ支払われるのか。
作ったプログラムや画像を誰が使えるのか。
途中で辞めたらどうなるのか。
まで確認します。
Roblox自身も、若いクリエーターがほかの開発者へ仕事を提供する場合は、書面で条件を決めることを強く勧めています。
ロブロックスの中の話だからといって、口約束でよいとは限りません。
「報酬は売れたら分ける」なら特に確認する
知らない開発者から、
「今は払えないけど人気ゲームになったら20%」
と言われることもあります。
本当に当たれば大きな金額になるかもしれません。
反対に、何か月作業しても何も受け取れないかもしれません。
ロブロックスは、開発者同士の無給労働や報酬トラブルを代わりに解決してくれるわけではありません。
誰と仕事をするのか。
何を作るのか。
報酬はいくらか。
売上連動なら何を基準に計算するのか。
を書面で残す意味が出てきます。
未成年の場合は親も内容を確認します。
中学生が「他人の会社で働く」なら年齢も確認する
自分のゲームを趣味として制作し、そこから収益が出ることと、他人の会社や開発チームに雇われて働くことは同じではありません。
日本では、労働者として雇われる場合、原則として15歳になった後の最初の3月31日が終わるまで、子どもを働かせることはできません。
一定の軽い仕事には例外がありますが、行政官庁の許可などが必要です。
また18歳未満には、労働時間や深夜労働などにも特別な規制があります。
「オンラインのゲーム制作だから年齢は関係ない」
とは考えないでください。
ただし、雇用なのか、独立したクリエーターとして契約するのかによって法律上の扱いは変わります。
実際に継続的な仕事の依頼を受ける段階になったら、契約形態も確認します。
未成年の契約は親も関わる
日本では18歳が成年です。
18歳未満の未成年者が一般の契約をする場合は、原則として法定代理人である親などの同意が必要です。
一方、雇用として労働契約を結ぶ場合には、親が子どもに代わって契約することもできません。
「未成年だから全部親名義で契約すればよい」という単純な話ではありません。
小さなRobuxのやり取りから、まとまった報酬が発生する仕事へ変わってきたら、ここはネット上の感覚だけで進めない方がよいでしょう。
仕事にするなら、夜中まで作ることを努力と評価しない
子どもが夢中になって、
「今日中にアップデートしなきゃ」
「チームのみんなが待っている」
と夜遅くまで作業することがあります。
仕事に近づくほど、納期やほかのメンバーとの約束も出てきます。
しかし、睡眠や学校を削って作る状態を「本気だから」と評価する必要はありません。
Roblox自身も保護者向けに、未成年クリエーターには現実的なスケジュールを組ませ、定期的な休みを取り、完成させるための過度な「追い込み」を避けるよう案内しています。
学校。
睡眠。
食事。
友達との時間。
これらを保ったうえで続けられるかも、仕事としての適性を見る材料です。
「仕事にしたい」と言ったら、半年だけ観察してもいい
子どもが将来の仕事として口にしたからといって、その日に進路を決める必要はありません。
たとえば半年、
一つ以上の作品を完成させる。
人に遊んでもらう。
感想を受ける。
不具合を直す。
更新する。
新しい技術を自分で調べる。
というところまで続くか見てみます。
半年後も、
「まだ作りたい」
と言っているなら、かなり意味が変わります。
反対に、1か月後には別のことに夢中になっていても問題ありません。
子どもの「仕事にしたい」は、進路届ではなく、興味が深くなったサインとして扱えます。
進路をRoblox一本に固定する必要もない
ロブロックスで身につくものは、ロブロックスの中だけで使う技術とは限りません。
プログラミング。
3D制作。
ゲームデザイン。
画像制作。
データを見る力。
チーム制作。
問題を直す力。
プロジェクト管理。
こうした力は、ゲーム制作、ソフトウェア開発、3Dデザインなどほかの仕事にもつながります。
そのため、
「Robloxという会社に就職する」
「一生Robloxゲームだけで稼ぐ」
の二択にする必要はありません。
今はロブロックスを入口に技術を増やし、数年後に別のゲーム制作ソフトやプログラミングへ興味が広がっても構いません。
親が最初に見るのは「稼げる子か」ではなく「続けて作る子か」
ロブロックスで実際に仕事を作った人はいます。
大きく稼いでいる人もいます。
だから子どもの「仕事にしたい」を最初から否定する必要はありません。
しかし、それと同時に、収入が保証された進路でもありません。
親が今見るのは、
何万円稼げるか。
成功確率は何%か。
ではありません。
誰にも言われなくても作るか。
一つを完成させるか。
失敗しても直すか。
人に遊んでもらった後も改善するか。
新しいことを自分で学ぶか。
チームで約束を守れるか。
生活を壊さず続けられるか。
です。
ここまで続いて初めて、
どの技術をもっと伸ばすか。
どの仕事に近いのか。
収益化をどうするか。
チームへ参加するか。
を次の段階として考えれば十分です。
子どもが「ロブロックスを仕事にしたい」と言ったとき、親がすぐ答えを出す必要はありません。
「じゃあ、まず一つ、仕事だと思って最後まで作ってみよう」
そこから先に見えるものの方が、「本当に稼げるのか」を検索して出てくる数字より、今の子どもの将来を判断する材料になります。
出典
Roblox Support|将来有望なRoblox開発者への指針
Roblox|The Global Impact of Creation on Roblox
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