子どもがロブロックスで遊ぶだけでなく、
「自分でもゲームを作りたい」
と言い始めた。
そこでプログラミング教室を調べてみたものの、
「家で独学でもできるのでは?」
と思う親もいるでしょう。
結論からいうと、ロブロックスのプログラミングは独学できます。
ロブロックスには、自分でゲームを作るための無料ソフトと、運営元が無料公開している初心者向け教材があるからです。
ただし、公式教材があることと、すべての子が一人で学び続けられることは同じではありません。
独学を続けるか、教室を使うかを分けるのは、「一度つまずくかどうか」ではありません。
分からなくなった後に、自分で次に何を試せるかを見る方が判断しやすくなります。
- まず、ロブロックスのプログラミングは無料で始められる
- 公式教材は「先生がいないと使えない教材」ではない
- 独学を試すなら、最初は公式教材を一つ終わらせてみる
- 一度エラーが出たから「独学は無理」ではない
- 独学できる子は「次に何を調べるか」を考え始める
- 検索して答えを見つけるのも独学
- 本当の分かれ目は「何を検索すればいいか分からない」
- 教室の先生は「答えを書いてくれる人」ではない方がいい
- 公式教材を最後までできても、まだ独学向きとは限らない
- 見本を自分のゲームへ変え始める子は独学を続けやすい
- 教材どおりにしか作れないなら、そこで一度様子を見る
- 同じところで何度もやめるなら、教室を試す時期
- 逆に、一人で作り続けている子を教室へ入れる必要はない
- 親がプログラミングを知らなくても独学はできる
- 年齢が低い子は「プログラミング以前」で止まることもある
- 10歳未満なら、まず「作る」だけでもいい
- 日本語の公式教材だけですべて解決できるとは限らない
- 教室向きなのは「できない子」ではない
- 教室へ行くなら「授業中に誰が操作しているか」を見る
- 「独学か教室か」を最初に決め切らなくていい
- 判断するなら「一つ完成した後」を見る
- 出典
まず、ロブロックスのプログラミングは無料で始められる
ロブロックスで本格的にゲームを作るときには、Roblox Studio(ロブロックス・スタジオ)という無料ソフトを使います。
簡単にいえば、ロブロックスのゲームを遊ぶためのものではなく、自分でゲームの世界や仕組みを作るためのソフトです。
パソコンにStudioを入れれば、
建物を作る。
地形を作る。
アスレチックコースを作る。
物を配置する。
ゲームの仕掛けを作る。
といった制作ができます。
さらに「Luau(ルアウ)」というプログラミング言語を使えば、
触ったら床が消える。
ボタンを押したら扉が開く。
アイテムを取ったら点数が増える。
時間がなくなったらゲームを終了する。
といった動きを自分で作れます。
Luauとは、パソコンに「どんな条件で、何をしてほしいか」を文字で書いて指示するためのプログラミング言語です。
公式教材は「先生がいないと使えない教材」ではない
Roblox自身が、Studioの使い方やプログラミングを学ぶための教材を無料公開しています。
学校や教室で先生が使うための授業用教材だけではありません。
個人が自分のペースで進められる教材もあります。
たとえば、
Studioの画面操作を覚える。
アスレチックコースを作る。
プログラムを書いて物の色を変える。
物語ゲームを作る。
ゲームを最初から最後まで設計する。
と段階的に進められます。
初心者向けには、1時間もかからず一つの制作を体験できる教材もあります。
そのため、
「ロブロックスでプログラミングを始めるなら、まず教室へ申し込まないと何もできない」
ということではありません。
独学を試すなら、最初は公式教材を一つ終わらせてみる
独学できる子かどうかは、始める前には分かりません。
まず一つ、初心者向けの公式教材をやらせてみます。
親が横でプログラムを教える必要はありません。
最初のインストールやログインだけ手伝い、その後は本人に進めてもらいます。
そこで見るのは、
どれだけ速く終わったか。
コードを何行書けたか。
ではありません。
説明を読みながら次へ進めるか。
分からなければ少し戻れるか。
思ったように動かなければ自分で画面を確認するか。
です。
最初から全部一人でできなくても構いません。
一度エラーが出たから「独学は無理」ではない
プログラムを書けば、思った通りに動かないことがあります。
文字を一つ間違えた。
大文字と小文字が違う。
記号を入れ忘れた。
数字を間違えた。
こうしたことは普通に起きます。
むしろプログラミングでは、
「なぜ動かなかったのか」
を探すことも学習です。
そのため、エラーが一度出て、
「分からない」
と言ったからといって、
「この子は独学には向いていない」
と判断する必要はありません。
ここからどうするかを見ます。
独学できる子は「次に何を調べるか」を考え始める
たとえば床を踏んだら消える仕掛けを作っているとします。
教材どおり書いたのに消えない。
そこで、
コードをもう一度見る。
教材の見本と比べる。
文字を間違えていないか確認する。
検索してみる。
一部分を変えて試す。
元に戻して別の場所を変える。
という行動が出ているなら、独学を続けられる可能性があります。
大切なのは、一人で何でも知っていることではありません。
知らないときに、
「次にどう調べよう」
と動けることです。
検索して答えを見つけるのも独学
独学というと、
「誰にも聞かず、自分の頭だけで全部解決する」
と思うかもしれません。
そうではありません。
公式資料を読む。
検索する。
解説を見る。
似たプログラムと比べる。
必要なら人工知能に意味を説明してもらう。
こうした方法も含めて、自分で解決へ近づけるなら独学です。
プログラミングでは、すべての命令を暗記している人だけが作っているわけではありません。
必要な情報を探すことも制作の一部です。
本当の分かれ目は「何を検索すればいいか分からない」
教室の価値が出てきやすいのは、
「エラーが出た」
という瞬間ではありません。
子ども自身が、
「何がおかしいのかも分からない」
「何という言葉で調べればいいのか分からない」
「説明を読んでも、どこを見ればいいのか分からない」
という状態が何度も続くときです。
やりたいことはあります。
「この扉を鍵があるときだけ開けたい」
というアイデアもあります。
しかし、
何を使えば実現できるのか。
どこから調べればよいのか。
が分からず、そのたびに制作そのものが止まってしまう。
この状態なら、先生がいる意味が出てきます。
教室の先生は「答えを書いてくれる人」ではない方がいい
プログラムが動かないとき、
先生が完成コードを全部書いてくれれば、その場では解決します。
しかし、それを毎回続けると、自分で原因を探す力は育ちにくくなります。
Roblox公式の先生向け教材でも、子どもの間違いをすぐ先生が直すのではなく、
「ここで必要な記号は何だった?」
「大文字と小文字は合っている?」
といった質問をし、本人に原因を見つけさせる方法が勧められています。
教室を選ぶときも、
「先生がすぐ直してくれる」
だけを良い教室の条件にしない方がよいでしょう。
子どもが自分で考えられるように助けてくれるかを見る方が重要です。
公式教材を最後までできても、まだ独学向きとは限らない
もう一つ判断したいのが、教材が終わった後です。
手順どおりに進めれば、
色が変わるブロックを作れた。
アスレチックコースを作れた。
簡単なゲームを完成できた。
とします。
そこで、
「じゃあ、ここから好きなように変えていいよ」
としてみます。
この後の行動に違いが出ます。
見本を自分のゲームへ変え始める子は独学を続けやすい
教材では青から赤へ変わる床だった。
子どもが、
「もっといろいろな色にしたい」
と数字や文字を変えてみる。
さらに、
「触ったら色を変えたい」
「5秒ごとじゃなく1秒ごとにしたい」
と変更する。
こういう行動が出ているなら、教材をただ再現する段階から、自分で使う段階へ進んでいます。
この子なら、次の教材を与えるより、自分のゲームを自由に作らせた方が伸びることもあります。
必要になったことを、その都度調べればよいからです。
教材どおりにしか作れないなら、そこで一度様子を見る
反対に、
「教材の次は何をすればいいの?」
と毎回聞く。
完成見本がないと始められない。
自分で変更しようとすると止まる。
という場合もあります。
これは、
「プログラミングに向いていない」
という意味ではありません。
まだ「自分のアイデアを、必要な作業へ分ける」という部分に助けが必要なのかもしれません。
この段階なら、
「まず扉を作るには何が必要かな」
「鍵を持っているか、どこで調べればいいと思う?」
と一緒に考えてくれる先生がいる環境は役に立ちます。
同じところで何度もやめるなら、教室を試す時期
独学を続けていると、
今日はエラーで終了。
次の日も別のエラーで終了。
数週間後も同じように止まる。
ということがあります。
しかも本人は、
「作りたい」
とは言っています。
この状態なら、
「やる気がない」
とは違います。
作りたい気持ちと、現在の技術の間に壁があります。
先生へ質問できれば10分で越えられる壁を、一人で毎回何時間も探しているなら、教室を利用する価値が出てきます。
逆に、一人で作り続けている子を教室へ入れる必要はない
親から言われなくてもStudioを開く。
昨日の続きを作る。
新しい仕掛けを調べる。
失敗しても直す。
一つ完成したら次を作る。
ここまで一人で進んでいるなら、
「正式に習った方がいいのでは」
と急いで教室へ入れる必要はありません。
すでに本人の中で、
作る。
分からない。
調べる。
試す。
直す。
という学習の流れができています。
教室へ通うことでその流れがさらに伸びるなら意味があります。
しかし、決められた教材へ戻されることで、今の自由制作が減るなら本人には合わない可能性もあります。
親がプログラミングを知らなくても独学はできる
「私が教えられないから、独学は無理」
と思う親もいるでしょう。
親がLuauを書ける必要はありません。
子どもが、
「動かない」
と言ってきたときに、
「どこまでは動いているの?」
「さっき何を変えたの?」
「教材の見本とはどこが違う?」
と聞くだけでも構いません。
答えを与えるのではなく、本人が問題を小さくできるようにします。
ただし、親が毎晩1時間付き添わないと一歩も進めない状態なら、それは家庭にとって負担です。
その場合は教室を使う理由になります。
年齢が低い子は「プログラミング以前」で止まることもある
Roblox公式は、Studioによる制作を一般には10歳以上へ勧めています。
ただし、10歳未満では使えないという意味ではありません。
年齢が低い子の場合、
キーボードで英字を打つ。
マウスで立体的な空間を操作する。
ファイルや画面を切り替える。
説明文を読む。
といったところで負担が大きくなることがあります。
この子に必要なのは、必ずしもプログラミングの先生とは限りません。
まずStudioの操作やタイピングへ慣れるだけで進めることもあります。
反対に、そこを毎回大人が操作しなければならないなら、先生が近くで操作を見られる教室の方が始めやすい場合があります。
10歳未満なら、まず「作る」だけでもいい
低年齢なら、いきなり文字のプログラムを書かせなくても構いません。
建物を作る。
道路を作る。
地形を変える。
障害物コースを作る。
というところから始められます。
自分のゲーム空間を作る操作に慣れ、
「この床を動かしたい」
「ここを触ったら何か起こしたい」
という希望が出てきたら、プログラミングへ進めます。
「独学できるか」を、最初からコードを書けるかだけで判断しないことです。
日本語の公式教材だけですべて解決できるとは限らない
Robloxには日本語表示の公式教材もあります。
ただし、公式ページの一部は人工知能による自動翻訳で、日本語が不自然だったり、理解しにくかったりする可能性があることも明記されています。
また、制作を進めるほど、英単語や海外の情報に出会うことも増えます。
そのため、
コードの考え方は理解できるのに、説明文の意味が取れず止まる。
という子もいます。
この場合も「プログラミングができない」とは違います。
説明をかみ砕いてくれる人がいれば一気に進むことがあります。
教室向きなのは「できない子」ではない
教室へ行く子を、
「独学できなかった子」
と考える必要はありません。
自分のアイデアが大きくなってきた。
複雑なゲームを作りたい。
他人の作品も見たい。
自分の作品へ意見が欲しい。
一緒に作る仲間が欲しい。
という理由で教室を使うこともあります。
一人で技術的には進められていても、他人との制作や作品への意見を求める段階になれば、教室の価値は変わります。
教室へ行くなら「授業中に誰が操作しているか」を見る
体験授業へ行ったら、完成したゲームの派手さだけを見ない方がよいでしょう。
先生がほとんど操作して、最後に子どもが遊んだだけでは、自宅の独学との違いを判断できません。
子ども自身がマウスを動かしているか。
自分でコードを変更しているか。
失敗したときに考える時間があるか。
先生へ自分の作りたいものを伝えられるか。
を見る方が重要です。
教室へ通う目的は、「先生にゲームを作ってもらうこと」ではないからです。
「独学か教室か」を最初に決め切らなくていい
独学と教室は、一度選んだら変えられない二択ではありません。
まず無料の公式教材で始める。
一人で作品を作る。
技術的な壁が続いたら短期間だけ教わる。
また一人で制作する。
もっと高度なものを作りたくなったら再び先生へ聞く。
という使い方もできます。
教室へ通っていても、自宅では自分のゲームを作れます。
「独学派」「教室派」と子どもを分ける必要はありません。
判断するなら「一つ完成した後」を見る
ロブロックスのプログラミングが独学できるか迷ったら、最初から性格診断をする必要はありません。
公式の初心者向け教材を一つ終わらせてみます。
そして、
「ここから自分の好きなゲームに変えていいよ」
とします。
そこから、
自分で変更する。
分からなければ調べる。
失敗する。
また試す。
少しずつ自分のゲームへ変えていく。
なら、独学を続けてよいでしょう。
一方、
作りたいものははっきりしている。
でも何を調べればよいか分からない。
毎回同じところで制作が止まる。
それでも「続きを作りたい」と言っている。
なら、教室を試す意味があります。
ロブロックスの公式教材があるかどうかだけなら、「独学できる」が答えです。
でも親が本当に判断するのはそこではありません。
その子が、教材の外へ一歩出たとき、自分で次の一手を探せるか。
そこを見れば、「まだ家で十分なのか」「今は質問できる先生がいた方がよいのか」が見えてきます。
出典
Roblox Creator Hub|教育コンテンツ
Robloxが無料公開する教材と、個人による自己学習について確認した公式資料。
Roblox Creator Hub|Build It, Play It challenges
初心者向けに1時間未満で進められる自己学習用制作教材について確認した公式資料。
Roblox Creator Hub|Frequently asked questions
Studioの推奨年齢、必要なパソコン環境、Luauによるプログラミングについて確認した公式資料。
Roblox Creator Hub|Intro to coding and game design
初心者向けの制作・プログラミング、独立制作、問題解決への教師の関わり方を確認した公式資料。
Roblox Creator Hub|コーディングの基礎
関数、繰り返し、条件分岐、子ども自身によるエラー解決について確認した公式資料。

