ロブロックスを仕事にしたいと言われた|プログラミング学習へ進ませるか判断する

子どもから突然、

「将来、ロブロックスを仕事にしたい」

と言われたら、どう受け止めればよいのでしょうか。

「ゲームばかりして仕事になるわけがない」

と流すのも気になります。

反対に、

「それなら今すぐプログラミング教室へ」

と進ませるのも早い気がします。

結論からいうと、ロブロックスを仕事にする道は実際にあります。

ただし、「ロブロックスが好き」というだけでプログラミング学習へ進ませる必要はありません。

先に見るのは、子どもが遊ぶことではなく、

自分で作りたがるか。

作ったものを動かしてみるか。

うまく動かなければ直そうとするか。

他の人に遊んでもらって変更するか。

です。

ここまで進み、

「このドアを自動で開けたい」

「敵を動かしたい」

「点数を保存したい」

など、ゲームの仕組みそのものを自分で作りたがるようになったら、プログラミング学習へ進む理由が出てきます。

「仕事にしたい」という言葉をそのまま進路にするのではなく、まず本人が何を作りたいのかを見るところから始めます。

  1. そもそも「ロブロックスを仕事にする」とは何をすること?
  2. 「毎日ロブロックスをしたい」と「作りたい」は分ける
  3. 最初はプログラミングをしなくてもよい
  4. 最初の判断は「明日も作っているか」
  5. プログラミングへ進むサインは「動かしたい」が増えたとき
  6. 「仕事に役立つから」より「これを作りたいから」で始める
  7. プログラミングをしたがらないなら、別の制作方向もある
  8. 「作るのが好き」からもう一段見る
  9. 「動かない」ときの反応は大きな判断材料
  10. 「人に遊んでもらう」のを嫌がらないか
  11. 「仕事にしたいなら何人に遊ばれた?」と最初から聞かない
  12. Robloxで実際にお金を得る仕組みはある
  13. 本当に仕事として成立している人もいる
  14. ただし「仕事にできる」と「うちの子も稼げる」は別
  15. 「収益の話ばかり」なら、いったん制作へ戻す
  16. プログラミング教室へすぐ入れなくてもよい
  17. 教室を考えるなら「まだ作りたいのに止まった」とき
  18. まだ文字入力が負担なら、3D制作を続けてもよい
  19. 「仕事にするならPythonも」と先回りしなくてよい
  20. 「ゲームクリエイターになりたい」ならコードだけ見ない
  21. 親が最初に用意するのは「職業訓練」ではなく制作できる環境
  22. 親が見るべきなのは「夢の大きさ」ではなく行動の変化
  23. プログラミング学習へ進ませる境界
  24. 出典

そもそも「ロブロックスを仕事にする」とは何をすること?

ロブロックス(Roblox)は、一つのゲームの名前ではありません。

たくさんの人が自分でゲームや3D作品を作り、他の人がそれを遊べるサービスです。

ゲームを作るためには「Roblox Studio(ロブロックス・スタジオ)」という無料の制作ソフトを使います。

実際にRobloxには、趣味で作る人だけではなく、仕事として制作する人や制作チームも存在します。

ただし、「Robloxの仕事」は一つではありません。

ゲームそのものを作る。

キャラクターを作る。

服やアクセサリーを作る。

3Dの物を作る。

ゲーム制作に使う便利な道具を作る。

といった方向があります。

そのため、子どもが「仕事にしたい」と言ったときに、

「じゃあプログラマーだね」

と決めないほうがよいでしょう。

まず、

「ロブロックスの何を作りたいの?」

と聞くところから始めます。

「毎日ロブロックスをしたい」と「作りたい」は分ける

子どもの「仕事にしたい」には、

「大人になっても毎日Robloxをやっていたい」

という意味が含まれていることがあります。

それ自体を否定する必要はありません。

ただ、仕事としての制作とは別です。

遊ぶ側では、

面白いゲームを探す。

友達と遊ぶ。

アイテムを集める。

攻略する。

といったことをします。

作る側へ行くと、

ステージを作る。

どんなルールにするか考える。

実際に何度もテストする。

動かなければ原因を探す。

他の人が遊びやすいように直す。

という作業が増えます。

遊ぶのが何時間でも好きだから、制作も好きとは限りません。

まず一度、Roblox Studioを触らせてみると違いが見えてきます。

最初はプログラミングをしなくてもよい

Roblox Studioを始めたからといって、すぐ文字のプログラムを書かせる必要はありません。

最初は、

床を作る。

建物を作る。

色を変える。

障害物を置く。

道を作る。

といった3D制作だけでもできます。

Roblox公式でも、年齢の低い子はまず環境や3Dの制作から入り、文章を読んだり文字を入力したりすることに慣れてきたらプログラミングへ進む考え方を示しています。

そのため、

「仕事にしたいと言ったからコードを覚えさせる」

ではありません。

まず、制作そのものを続けるかを見ます。

最初の判断は「明日も作っているか」

最初の作品は立派でなくて構いません。

小さな家。

短いアスレチック。

一部屋だけの迷路。

でも十分です。

重要なのは完成度ではありません。

一度作ったあと、

翌日も自分からStudioを開く。

昨日のステージを直す。

違うものを追加する。

また新しいものを作る。

となるかです。

親に、

「プログラミングの勉強しなさい」

と言われないと開かないのか。

自分から続きを始めるのか。

ここはかなり大きな違いです。

仕事になるかどうかを考えるより前に、

作ることそのものを続けられるか

を見ます。

プログラミングへ進むサインは「動かしたい」が増えたとき

3Dのステージを作っていると、そのうち、

「この床を踏んだら消したい」

「ゴールしたら画面を出したい」

「コインを取ったら点数を増やしたい」

「敵が追いかけてくるようにしたい」

という希望が出てきます。

ここからプログラミングが必要になってきます。

Roblox Studioでは「Luau(ルアウ)」というプログラミング言語を使います。

プログラミング言語とは、人がコンピューターへ、

「この条件になったら、こう動いて」

と命令を書くための言葉です。

Scratchのように色付きのブロックを組み合わせる方式ではなく、基本的にはキーボードで文字を入力します。

本人が、

「コードを勉強しなきゃ」

ではなく、

「これを動かすにはどうするの?」

と言い始めたときは、プログラミングを学ぶ目的ができています。

「仕事に役立つから」より「これを作りたいから」で始める

親としては、

「将来仕事にするなら、早くプログラミングを覚えたほうがいい」

と思うかもしれません。

しかし、最初から職業訓練のようにすると、本人の目的と離れることがあります。

たとえば、

変数。

条件分岐。

繰り返し。

関数。

といったプログラミングの仕組みがあります。

言葉だけ順番に覚えることもできます。

でも子どもにとっては、

「コインの数を覚えるために必要」

「ライフが0になったか調べるために必要」

「敵を何体も出すために必要」

という使い道が先にあったほうが意味を理解しやすくなります。

仕事の準備だから学ばせるのではなく、

本人が作りたいゲームを実現するためにプログラムを使わせます。

プログラミングをしたがらないなら、別の制作方向もある

ここは重要です。

子どもがRoblox制作を好きでも、プログラミングが好きとは限りません。

たとえば、

キャラクターを作るのが好き。

建物を作り続ける。

服やアクセサリーをデザインしたい。

3Dの世界を作ることばかりしている。

という子もいます。

Roblox公式でも、制作分野はゲームだけでなく、アバターや服・アクセサリーなどに分かれています。

この子に、

「仕事にするならプログラミング」

と決めつける必要はありません。

本人がどの作業を何時間でも続けているかを見るほうが、進む方向を判断しやすくなります。

「作るのが好き」からもう一段見る

制作をしているだけでも、まだ判断材料としては足りません。

教材を見ながら、

同じ場所に同じ部品を置く。

動画と同じコードを書く。

完成したら終わる。

ということもできます。

そこから本人が、

色を変える。

ルールを変える。

新しいステージを足す。

失敗したところを直す。

別のゲームへ同じ仕組みを使う。

ということを始めるか見ます。

仕事として制作するなら、「教えてもらったものを一度完成させる」だけでは終わりません。

自分で考えて変更する作業が続きます。

その入口が出ているかが重要です。

「動かない」ときの反応は大きな判断材料

ゲーム制作では、思った通りに動かないことが普通にあります。

ここで子どもが、

「動かないからもうやめる」

となるのか。

「どこがおかしいんだろう」

と調べ始めるのか。

違いがあります。

プログラムのおかしいところを見つけて直す作業を「デバッグ」と呼びます。

仕事としてゲームを作る場合にも必要になる作業です。

自力ですべて直せる必要はありません。

検索する。

教材を見る。

詳しい人へ聞く。

一つ前の状態へ戻す。

いろいろ試して構いません。

大切なのは、完成するまで一度も失敗しないことではなく、

失敗したあとにもう一度試そうとするか

です。

「人に遊んでもらう」のを嫌がらないか

自分では面白いと思ったゲームでも、他の人が遊ぶと、

どこへ行けばいいか分からない。

難しすぎる。

すぐ飽きる。

説明が足りない。

ということがあります。

そこで友達や家族に遊んでもらいます。

そして、

「ここ分からなかった」

と言われたあとに、

「じゃあ直そう」

となるか。

「せっかく作ったのに文句を言われた」

で終わるか。

これも制作の違いが出るところです。

Roblox公式の初心者教材にも、自分で作って終わりではなく、ゲームを実際にテストして遊びやすさを改善する過程が入っています。

仕事として考えるなら、コードを書くだけではなく、

他の人がどう遊んだかを見て改善する

ところまで入ります。

「仕事にしたいなら何人に遊ばれた?」と最初から聞かない

子どもが仕事にしたいと言うと、

「何人に遊ばれたの?」

「ロバックスは稼げた?」

と成果を確認したくなるかもしれません。

しかし、最初の判断には向いていません。

初めて作った作品へ人が来ないのは、それだけで制作能力がないという意味にはなりません。

ゲームが多くの人へ届くには、

ゲーム自体を作る。

遊びやすくする。

何度も遊んでもらえるよう直す。

見つけてもらう。

運営を続ける。

といった別の要素も必要になります。

まず見るのは収益ではありません。

前より何が作れるようになったかを見ます。

Robloxで実際にお金を得る仕組みはある

「仕事にできる」という部分も曖昧にしないほうがよいでしょう。

Robloxには、制作者がゲーム内の商品などから得たロバックスを、条件を満たせば現金へ交換できる公式制度があります。

「Developer Exchange(デベロッパー・エクスチェンジ)」、略してDevExという制度です。

2026年9月時点では、参加するには13歳以上であること、制作などによって得た対象ロバックスを3万以上持っていることなどの条件があります。

つまり、

「ゲームを作ってロバックスが入った」

だけですぐ現金になるわけではありません。

さらに条件を満たしていても、Robloxによる確認があります。

子どもが小さいうちは、まず「現金化するための条件達成」を目標にする必要はありません。

制作を続けた結果として、後から収益という段階が出てきます。

本当に仕事として成立している人もいる

夢物語という意味でもありません。

Roblox社の2025年の年次報告によると、世界170か国以上で数百万人のクリエイターが制作しています。

その中には若い学生や趣味の個人もいれば、フルタイムで活動する制作スタジオもあります。

2025年には2万3,500人を超えるクリエイターが、公式制度を通じて実際に現金を受け取りました。

クリエイター側に支払われた金額も、2025年全体で約15億ドルに達しています。

ですから、

「Roblox制作を仕事にする人など存在しない」

という説明は正しくありません。

実際の経済圏があります。

ただし「仕事にできる」と「うちの子も稼げる」は別

反対側も見ます。

Robloxには数百万人のクリエイターがいます。

一方、2025年に現金を受け取った人は2万3,500人超です。

さらに2025年12月には、Roblox内のゲームで遊ばれた時間の51%が、上位50作品へ集中していました。

つまり、

「市場が大きい」

ことと、

「誰でも仕事にできる」

ことは同じではありません。

YouTubeに動画投稿の仕事が存在するからといって、動画を投稿した全員が生活できるわけではないのと似ています。

だから親は、

「そんな仕事は無理」

とも、

「今からやれば稼げる」

とも言い切らないほうがよいでしょう。

今できるのは、本人が制作を続けるかを見ることです。

「収益の話ばかり」なら、いったん制作へ戻す

子どもが、

「ロバックスを稼ぎたい」

「いくら稼げる?」

「人気ゲームを作ればお金持ちになれる?」

という話ばかりすることもあります。

その場合は、

「じゃあ、まず人が遊べるゲームを一つ作ってみよう」

と制作へ戻します。

何を作るか考える。

Studioを開く。

実際に作る。

テストする。

直す。

ここを本人が続けるか見ます。

収益の話は楽しくても、制作作業そのものを嫌がるなら、

「ゲーム制作を仕事にしたい」

というより、

「ゲームでお金を稼ぎたい」

に近い可能性があります。

この二つは分けて考えます。

プログラミング教室へすぐ入れなくてもよい

プログラミングをやりたがったとしても、最初から教室へ入れる必要はありません。

Robloxには無料の公式教材があります。

初心者が初めてのゲームを作る教材では、

3D部品を動かす。

障害物コースを作る。

ゲームをテストする。

変数や繰り返しを使って簡単な仕掛けを作る。

ところまで進めます。

個人が自分で学べる教材も公開されています。

家にRoblox Studioを使えるパソコンがあるなら、まず一度試せます。

本人が自力で次の教材を探して進むなら、しばらく独学でも構いません。

教室を考えるなら「まだ作りたいのに止まった」とき

教室の意味が出るのは、

「仕事にしたいと言ったから」

ではありません。

本人がすでに制作を続けていて、

作りたい仕組みがある。

自分でも調べている。

何度も試している。

それでも同じところで止まる。

というときです。

たとえば、

コードの意味が分からない。

少し変更すると動かなくなる。

ゲーム全体をどう分けて作ればよいか分からない。

という壁です。

これは制作意欲がないのではありません。

やりたいことに知識が追いついていません。

この状態なら、体系的なプログラミング学習や詳しい先生の支援を使う意味があります。

まだ文字入力が負担なら、3D制作を続けてもよい

Roblox公式はStudioを通常10歳以上に勧めていますが、それより小さい子が始めることもできます。

低年齢では、まず3Dの環境や建物を作ることを中心にし、文章を読んだりキーボード入力したりすることに慣れてからLuauへ進む考え方が示されています。

したがって、

「小学生なのに仕事にしたいと言ったから、今すぐ文字のプログラミング」

ではありません。

本人が文字入力だけで疲れてしまうなら、しばらく3D制作を続けても構いません。

興味を先に育て、必要になってからコードへ進みます。

「仕事にするならPythonも」と先回りしなくてよい

親が将来まで考えると、

「Robloxだけでは足りないのでは?」

「Pythonもやらせたほうがいい?」

と思うかもしれません。

これも今すぐ決める必要はありません。

まずLuauで、

変数。

条件によって動きを変える。

同じ処理を繰り返す。

処理をまとめる。

エラーを探す。

といったプログラミングの基本を、自分のゲームの中で使えるようにします。

その後、

「Roblox以外のプログラムも作りたい」

となればPythonなど別の言語へ広げられます。

最初から将来使う言語を全部並べるより、一つの作品を自分で完成させる経験を優先します。

「ゲームクリエイターになりたい」ならコードだけ見ない

ゲーム制作には、プログラム以外にも考えることがあります。

どんなゲームなら面白いのか。

どこから始めれば迷わないか。

どのくらい難しくするか。

3D空間をどう見せるか。

何度も遊びたいと思えるか。

実際に遊んだ人がどこでやめたか。

こうしたこともゲーム制作です。

Robloxは制作したゲームを公開し、分析し、成長させ、収益化するための機能も提供しています。

仕事としての制作へ近づくほど、

「コードを書ける」

だけでは終わりません。

だから子どもの進路を、

「プログラマーになるか、ならないか」

の二択にしないほうがよいでしょう。

親が最初に用意するのは「職業訓練」ではなく制作できる環境

子どもから「仕事にしたい」と言われたとき、親がすぐ用意するものは高額な講座ではありません。

まずRoblox Studioを触れる環境を作ります。

そして、

小さな作品を一つ作る。

自分なりに一つ変える。

家族や友達に遊んでもらう。

感想を聞いて一つ直す。

ところまでやってみます。

この一周を本人が面白いと思うかを見るだけでも、かなり分かります。

ゲームを完成させた喜びより、

「次はもっとこうしたい」

という言葉が出るなら、制作側への興味があります。

親が見るべきなのは「夢の大きさ」ではなく行動の変化

「将来Robloxで億万長者になる」

と言われても、その夢の現実性をその場で判定する必要はありません。

見るものを変えます。

昨日までは遊ぶだけだった。

今はStudioを開いている。

最初は見本どおりだった。

今は自分で変更している。

最初は動かないとやめていた。

今は原因を調べている。

最初は自分だけで遊んでいた。

今は人に遊んでもらって直している。

この変化です。

夢の言葉より、こちらのほうが今後を判断する材料になります。

プログラミング学習へ進ませる境界

最後に判断を分けます。

Robloxで遊ぶことだけが好きで、Studioには興味がないなら、今はプログラミングへ進ませる理由はありません。

3Dの建物や世界を作ることを楽しんでいるなら、まず制作を続けます。コードを急がせる必要はありません。

「こう動かしたい」という希望が増え、そのためのコードを自分から知りたがったら、Luauによるプログラミング学習を始める時期です。

教材を使いながら自分で学び、作品を直し続けているなら独学でも進めます。

作りたいものは明確なのに技術不足で同じ場所から進めなくなったら、教室など体系的な学習を検討します。

そして、

「早くロバックスを稼ぎたい」

だけなら、まず小さな作品を一つ完成させるところへ戻します。

「ロブロックスを仕事にしたい」という言葉だけで進路を決める必要はありません。

遊ぶことから作ることへ移り、その中で「もっと自分で動かしたい」と本人が思ったところが、プログラミング学習へ進ませる最も自然な地点です。

出典

Roblox|Frequently asked questions
Roblox Studioの制作・プログラミング、推奨年齢、Luau、キャリアスキルに関する公式資料

Roblox|Intro to coding and game design
3D制作、ゲーム設計、テスト、変数・繰り返しを使う初心者向け公式教材

Roblox|Education content
個人でも自習できる無料プログラミング教材についての公式資料

Roblox|Start learning with tutorials
ゲーム、アバター、アバターアイテムという複数の制作分野についての公式資料

Roblox|Developer Exchange Program
制作で得たロバックスを現金へ交換する公式制度と条件についての資料

Roblox Corporation|2025 Annual Report on Form 10-K
クリエイター数、フルタイムスタジオ、DevEx参加者数、クリエイター収益、制作経済の集中度に関する年次報告書