「少し使いたいから貸して」
「あとで必ず返すから」
そう言われてロブロックス(Roblox)のアイテムを友達に渡したのに、返してもらえない。
この場合、最初に確認したいのは「本当に友達なのか」ではありません。
そのアイテムを、どんな仕組みで相手へ渡したのかです。
Robloxには公式の取引機能がありますが、これはアイテムの「貸し出し機能」ではありません。
公式取引で相手にアイテムを渡したうえで「来週返してね」と約束しても、その返還約束までRobloxが保証してくれるわけではありません。
まず、自分のケースがどれに当たるのかを分けます。
「貸した」のか「所有権を渡した」のかを最初に確認する
子ども同士では、
「貸しただけ」
「預けただけ」
という感覚でも、ゲームの仕組み上は完全に相手の所有物へ変わっている場合があります。
たとえばRoblox公式の取引機能では、自分が渡すアイテムと相手から受け取るアイテムを画面上で確認し、双方が承認すると取引が成立します。
成立後は、そのアイテムの所有者が変わります。
「一週間だけ貸す」
「使い終わったら自動的に戻る」
という貸出期間を公式取引画面に設定する機能ではありません。
そのため、
「取引画面を使ったから公式に貸した」
とは考えないほうがよいでしょう。
公式機能を使ったとしても、その機能が記録しているのは「この条件で交換した」という今回の取引です。
公式取引で渡しても「あとで返す」は別の約束
ここが一番分かりにくいところです。
たとえば友達から、
「その限定アイテムを3日だけ貸して。終わったら同じものを返す」
と言われたとします。
公式取引機能を使って、そのアイテムを友達へ渡した。
ここまではRoblox上の公式取引です。
しかし、
「3日後に返す」
という条件は公式取引の中には入っていません。
Robloxから見れば、最初の取引はその時点で完了しています。
友達が3日後に返すには、今度は友達側から別の取引を行う必要があります。
つまり、
最初のアイテム移動は公式取引。
「あとで返す」は友達との私的な約束。
という二つに分かれています。
Roblox公式も、アイテムやアカウントを他人に貸したり、「先に渡すから後で約束を守って」という取引をしたりしないよう案内しています。
公式取引なら取り消してもらえるわけでもない
「公式の取引を使ったなら、サポートに言えば取り消せるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、現在のRoblox公式取引では、成立した取引は最終確定です。
一度完了すると、
取り消し。
払い戻し。
異議申し立て。
によって元へ戻すことはできないと案内されています。
そのため、
「間違えて承認した」
「後から気が変わった」
「返してくれる約束だった」
という理由で、最初の公式取引を巻き戻してもらう仕組みではありません。
承認する前に条件を確認することが前提になっています。
まず「完了した取引」に残っているかを見る
限定アイテムなどをRoblox公式の取引機能で渡したのであれば、取引履歴を確認します。
Robloxの「取引」から、
受信。
送信。
完了。
終了。
に分けて履歴を確認できます。
「完了」に対象の取引が残っているなら、その画面で何を相手に渡し、何を受け取ったのかを確認します。
ここで大切なのは、
「返してくれる約束だった」
という記憶ではなく、
公式取引画面では何と何を交換したことになっているか
を見ることです。
友達とのチャットで「明日返す」と書かれていても、それは取引画面に記録された交換条件そのものとは別です。
「何も受け取らず渡した」場合は貸し出しとして保護されない
友達だから信用して、
「あとで返してくれればいい」
と先にアイテムを渡してしまうケースがあります。
Roblox公式は、このように一方が先に渡して相手を信用しなければ成立しない方法を避けるよう明記しています。
さらに、公式の取引詐欺対策では、
アイテムを貸さない。
借りさせない。
先に渡して相手を信用する取引をしない。
他人にアイテムを預けて代わりに売買してもらわない。
と案内しています。
つまり、Robloxでは「貸したアイテムが返ってくるよう運営が管理する」ことを前提にしていません。
友達であっても同じです。
ゲームの中のアイテムなら、Roblox公式取引とは別の場合がある
ここまでは、主にRoblox全体のマーケットプレイスで扱われる限定アイテムなどの話です。
一方、Robloxには数多くのゲームがあり、そのゲームの中だけで使えるペット、武器、カード、乗り物などをプレイヤー同士で交換できる場合があります。
これらは、Roblox全体の「取引」機能とは別に、そのゲームの制作者が作った取引機能である場合があります。
そのため、
「Robloxのアイテムを貸した」
だけでは対応を判断できません。
確認するのは、
Robloxのプロフィールから使う公式取引だったのか。
ゲーム内のトレード画面だったのか。
ギフト機能でそのまま渡したのか。
アイテムを地面に落として相手が拾ったのか。
などです。
ゲーム独自の取引機能については、そのゲームのルールやサポート方法も確認します。
ただし、そのゲームに「貸出期間が終われば自動的に返却する」仕組みがない限り、「返すと口約束して渡した」という部分までRobloxが保証しているとは考えないほうがよいでしょう。
「トレード機能で交換した」と「貸した」は同じではない
たとえばゲーム内で、
自分:レアペットを渡す
相手:普通のペットを一時的に渡す
という取引を成立させ、
「明日になったら元に戻そう」
と約束していたとします。
最初の交換がゲームの正式なトレード機能で行われていても、翌日に元へ戻すところまで自動的に保証されているとは限りません。
正式な機能で確定したのは「今日の交換」です。
「明日交換し直す」は次の約束です。
ここを分けないと、
「正式なトレードを使ったのに、なぜ運営が返してくれないの?」
という疑問が残ってしまいます。
返ってこなければ、まず追加のアイテムを渡さない
相手から、
「返すためにもう1個必要」
「保証として別のアイテムを渡して」
「Robuxを払えば返す」
などと言われても、追加で渡さないようにします。
一つ返ってこない状態で、さらにアイテムやRobuxを送ると被害が広がります。
チャットも削除せず、
何を貸したのか。
いつ渡したのか。
どの取引機能を使ったのか。
相手が「返す」と言ったメッセージ。
相手のユーザーネーム。
取引履歴。
が分かる状態で残します。
詐欺だと思ったら、相手とのやり取りそのものを通報する
相手が最初から返すつもりがなく、
「必ず返す」
と言ってアイテムを渡させたと考えられる場合は、Robloxの通報機能を使います。
通報するときは、単に相手のプロフィールだけを通報するより、問題となったチャットやゲーム内の行為から通報できる場合は、その具体的なやり取りを対象にします。
Roblox公式も、問題となったチャットやコンテンツを指定して通報することで、モデレーターが何が起きたのか確認しやすくなると案内しています。
ただし、
通報したこと。
相手に処分が行われること。
アイテムが自動的に返ってくること。
はそれぞれ別です。
通報したから必ずアイテムを返還してもらえるわけではありません。
現実の友達なら、Robloxだけで解決しようとしない
学校の友達や近所の友達など、現実でも相手が分かっている場合があります。
その場合は、ゲーム内で子ども同士が何度もやり取りを続けるより、保護者同士で、
どのアイテムを渡したのか。
「貸す」という約束だったのか。
相手のアカウントにまだ残っているのか。
を確認したほうが早いこともあります。
Robloxの取引機能は、現実の友人同士の「貸した・返す」という約束を仲裁する仕組みではありません。
相手が実際の知人なら、現実側で返却を求めることも分けて考えます。
本当に「貸した」のではなく、乗っ取られて移された場合は別
子どもが、
「友達に貸した」
と言っていても、詳しく聞くと事情が違う場合があります。
たとえば、
友達にパスワードを教えた。
相手が勝手にログインした。
気付いたらアイテムが別アカウントへ移されていた。
というケースです。
これは、自分で取引を承認して貸したケースとは分けて考える必要があります。
アカウントを乗っ取られて無断でアイテムを移されたのであれば、不正アクセスによる損失としてRobloxサポートへの相談対象になります。
Robloxは、乗っ取られたアカウントのアイテムや仮想通貨を必ず戻すとはしていません。
ただし非常に限定されたケースでは、失われたアイテムや相当する価値の復旧を検討する場合があり、支援を求める場合はアカウントが侵害されてから30日以内にサポートへ連絡するよう案内しています。
「自分から貸した」のか「勝手に取られた」のかは、対応が大きく変わる境目です。
「公式取引なら安全」の意味を間違えない
Robloxが公式取引を使うよう勧めているのは、交換内容をその場で確認し、双方が同意して取引を成立させられるからです。
これは、
「どんな約束でもRobloxが保証する」
という意味ではありません。
公式取引なら、
今回何を渡すか。
今回何を受け取るか。
を画面で確認できます。
一方、
「来週返す」
「一度だけ使わせる」
「高く売れたら利益を分ける」
といった将来の約束までは、公式取引機能が保証していません。
したがって、アイテムを貸すときの基準は、
「友達だから信用できるか」
でも、
「公式の取引画面を使うから大丈夫か」
でもありません。
その取引を承認した瞬間に、相手のものになっても困らないか
で考えるほうが分かりやすいでしょう。
返してもらうことを前提にしないと渡せないアイテムなら、最初から渡さない。
これが、公式取引と「貸す約束」を混同しないための境界です。
出典
Roblox|How to avoid trading scams(公式取引外の約束・アイテムの貸し借り・先渡しに関する公式資料)
Roblox|Reporting and blocking(ユーザーの通報・ブロック方法に関する公式資料)
Roblox|My account was hacked – What do I do?(アカウント乗っ取りによるアイテム損失の扱いに関する公式資料)

