ロブロックス(Roblox)では、Roblox Studioの共同編集機能を使えば、友達と同じゲームを一緒に作れます。
ところが、ゲームが完成に近づいたり、プレイヤーが増えたり、ロバックス(Robux)が入るようになったりすると、
「これは誰のゲーム?」
「勝手に変更しないで」
「自分も作ったのに公開設定を触れない」
「収益は半分の約束だった」
と揉めることがあります。
ここで最初に知っておきたいのは、「一緒に作った」と「Roblox上で同じ権限を持つ」は別ということです。
ゲームの所有者。
編集できる人。
公開できる人。
収益を管理できる人。
ゲーム内で使う素材の所有者。
これらは同じ人とは限りません。
友達と作り始めるなら、作業分担より先に「誰が何を管理するのか」を決めておいたほうが後で困りにくくなります。
- まず今のゲームが「誰の所有」になっているか確認する
- 「半分ずつ作った」はRobloxの権限設定には出てこない
- 編集できることと、公開できることも同じではない
- 「完成したら誰が公開する?」も先に決める
- 収益が出てから分け方を決めると揉めやすい
- グループにすれば全員が「共同オーナー」になるわけではない
- Robloxは友達同士の争いを仲裁してくれない
- 子ども同士でも、大げさな契約書までは必要ない
- ゲーム本体だけでなく「素材は誰のものか」も確認する
- すでにもめているなら、最初に権限を奪い合わない
- ゲームを壊された場合は過去バージョンも確認する
- すでに個人所有で始めたゲームでもグループへ移せる
- 「友達だから全部の権限」は必要ない
- 一緒に作る前に決めたいのは「作業」より「終わり方」
- 「誰がゲームを作ったか」と「誰が何を操作できるか」を分ける
- 出典
まず今のゲームが「誰の所有」になっているか確認する
最初にCreator Hubで、そのゲームの所有者を確認します。
子どもAの個人アカウントで作ったゲームに、子どもBをTeam Createで招待しているだけなら、Roblox上ではAがゲームのオーナーです。
Bに編集権限があっても、AとBが二人ともオーナーになるわけではありません。
Robloxの共同編集では、大きく、
オーナー。
編集。
プレイ。
アクセスなし。
という権限があります。
オーナーはゲームの所有者で、他のユーザーへどの権限を与えるかを決められます。
編集権限を持つ友達はゲームの中身を編集できますが、「一緒に編集しているから所有権も半分」という仕組みではありません。
「半分ずつ作った」はRobloxの権限設定には出てこない
たとえば、
Aがマップを作った。
Bがプログラムを書いた。
作業量はほぼ半分ずつだった。
というゲームでも、Aのアカウント所有なら、Roblox上のゲームオーナーはAです。
子ども同士では、
「二人で作ったから二人のゲーム」
と考えていても不思議ではありません。
しかしRobloxの画面に「A50%・B50%所有」と表示されるわけではありません。
ここが最初のズレになります。
ゲームがまだ小さいうちは問題にならなくても、人気が出たり収益が発生したりすると、
「自分も半分作ったのに」
という話が出てきます。
そのため、共同制作を始める時点で、
誰の個人アカウント所有にするのか。
それともグループ所有にするのか。
を先に決めます。
編集できることと、公開できることも同じではない
グループ所有のゲームでは、権限をさらに細かく分けられます。
たとえば、
ゲームを編集する人。
編集した内容をRobloxへ公開できる人。
分析データを見る人。
ゲーム内商品の設定を管理する人。
収益を見る人。
収益を支払う人。
を別々の役割にできます。
つまり、
「ゲーム制作を手伝ってほしい」
からといって、その友達に収益管理まで渡す必要はありません。
反対に、
「プログラム担当だから編集は必要だが、勝手に本番公開されると困る」
なら、編集と公開を分けて管理できます。
友達だから全部の権限を同じにするのではなく、その人が実際に担当する作業までにします。
「完成したら誰が公開する?」も先に決める
共同制作中は、お互いにStudioで変更しているだけなので問題が見えにくいことがあります。
しかし、
公開する。
非公開に戻す。
大型アップデートを出す。
サーバーを停止する。
といった操作はプレイヤーにも影響します。
そのため、
マップ担当。
プログラム担当。
といった制作分担だけでなく、
「最終的に誰が公開ボタンを押すのか」
も決めます。
少なくとも公開中のゲームでは、
「各自が完成したと思ったら自由に公開」
より、
「公開担当が確認してから出す」
という形のほうが管理しやすくなります。
収益が出てから分け方を決めると揉めやすい
最初は遊びで作っていたゲームでも、プレイヤーが増えればRobuxが入る可能性があります。
そこで初めて、
「誰が何%もらう?」
という話を始めると、それまでの作業量について意見が食い違うことがあります。
「自分は毎日作っていた」
「アイデアを考えたのは自分」
「プログラムがなければゲームにならなかった」
「宣伝したのは自分」
など、貢献度を後から数字にするのは簡単ではありません。
グループ所有なら、Robloxには一時的な支払いのほか、ゲームごとやグループ全体で継続的に割合を設定してRobuxを分ける仕組みがあります。
大切なのは、割合を設定できることより、
「いつ、何を基準に、その割合を変えるのか」
まで友達同士で決めておくことです。
グループにすれば全員が「共同オーナー」になるわけではない
「二人で作るならグループにすれば解決」
と考えたくなりますが、ここにも注意点があります。
Robloxのグループにもオーナーがいます。
複数人が同時に同じ立場のオーナーになる仕組みではありません。
ほかのメンバーには役割と権限を与えます。
そのため、
「二人とも完全に同じ立場」
をRobloxの設定だけで実現できるわけではありません。
むしろグループを使う意味は、
所有者は誰か。
編集する人は誰か。
公開する人は誰か。
収益を管理する人は誰か。
を分けて設定しやすくなるところにあります。
Robloxは友達同士の争いを仲裁してくれない
ここは共同制作を始める前に知っておいたほうがよいでしょう。
Roblox公式は、グループで対立が起きた場合、Robloxはその争いを仲裁・解決できないと明記しています。
たとえば、
「収益は半分という約束だった」
「このキャラクターは自分が考えた」
「自分が抜けても売上の20%をもらう約束だった」
という争いになったとき、Robloxが友達同士の会話を調べて公平な割合を決定してくれる仕組みではありません。
Roblox利用規約でも、グループ内の金銭関係について別途取り決めるのであれば、グループメンバー間の合意の問題として扱われています。
人気が出てから口約束を思い出すより、最初に書いて残すほうが分かりやすくなります。
子ども同士でも、大げさな契約書までは必要ない
学校の友達同士で初めてゲームを作る段階なら、最初から難しい契約書を作る必要はありません。
それでも、メモ程度で構わないので、
ゲームは誰のアカウント、またはどのグループで持つか。
誰が編集するか。
誰が公開するか。
Robuxが入ったらどう分けるか。
どちらかが辞めたらゲームをどうするか。
くらいは書いておくと違います。
大事なのは「法的に完璧な文書を作ること」ではなく、二人が同じつもりで作り始めているか確認することです。
金額が大きくなったり、本格的な収益事業になったりした段階では、子どもだけで決めず保護者も入って整理したほうがよいでしょう。
ゲーム本体だけでなく「素材は誰のものか」も確認する
共同制作でもう一つ見落としやすいのが素材です。
たとえば友達が、
3Dモデル。
プログラムの部品。
パッケージ。
画像。
音声。
などを自分のアカウントで作成し、それを共同ゲームで使っている場合があります。
ゲーム自体をグループ所有にしても、すべての素材が自動的に同じグループ所有へ移るとは限りません。
Robloxのゲーム所有権移転でも、個人所有の非公開モジュールやパッケージなどについて、グループ側へ移したり作り直したりする必要がある場合があります。
つまり、
「ゲームはグループのものだから、中の全部もグループのもの」
と考えないほうがよいでしょう。
ゲームを長く運営するなら、
重要な素材を誰のアカウントで作るか。
グループ所有にできるものはグループ側で作るか。
友達が辞めてもゲームを動かせる状態か。
まで確認します。
すでにもめているなら、最初に権限を奪い合わない
すでに、
「勝手に消された」
「編集権限を外された」
という状態になっていると、お互いに相手の権限を消したくなるかもしれません。
その前に現在の状態を記録します。
Creator HubやStudioにはアクティビティ履歴があり、
コラボレーターが追加された。
権限が変更された。
コラボレーターが削除された。
ゲームが公開・非公開になった。
名前や説明が変更された。
一部の収益化設定が変更された。
といった履歴を確認できます。
誰かの記憶だけで、
「勝手に変えた」
「自分は触っていない」
と争うより、まず履歴を見ます。
ゲームを壊された場合は過去バージョンも確認する
共同編集では、
大量に部品を削除された。
プログラムを書き換えられた。
正常に動かなくなった。
という問題も考えられます。
Robloxは保存された場所の過去バージョンを保持しており、Creator HubのVersion Historyから以前の状態へ戻せる場合があります。
そのため、感情的に修正を始める前に、
いつまで正常だったか。
どの変更から問題が起きたか。
を確認します。
元へ戻せる状態なら、まずゲームを復旧し、その後に権限の問題を整理します。
すでに個人所有で始めたゲームでもグループへ移せる
「最初は二人で軽く作っていたので、一人のアカウントで始めてしまった」
というケースもあります。
現在のRobloxには、個人所有のゲームをグループへ所有権移転する仕組みがあります。
そのため、制作が大きくなり、
友達が増えた。
収益が出るようになった。
編集と公開を分けたい。
収益を割合で分けたい。
となった時点でグループ管理へ移すこともできます。
ただし、ゲーム移転時には個人所有素材の確認が必要です。
また、移転後はゲームが一度非公開になり、権限を設定し直して再公開する流れになります。
「人気が出てから急いで移す」より、複数人で長く運営すると決まった段階で考えたほうが整理しやすくなります。
「友達だから全部の権限」は必要ない
ゲーム制作では、信頼している友達ほど全部の権限を渡したくなるかもしれません。
しかし、権限を分けることは相手を疑うことではありません。
マップを作る人には編集権限。
公開担当には公開権限。
数字を見る人には分析権限。
収益担当には必要な収益権限。
というように、その人の役割に必要な範囲を渡します。
学校の係と同じです。
全員が金庫の鍵まで持つ必要はありません。
一緒に作る前に決めたいのは「作業」より「終わり方」
共同制作を始めるときは、
「自分はマップ担当」
「友達はプログラム担当」
という話は自然にします。
意外と決めないのが、途中で辞めるときです。
たとえば、
一人が飽きたらゲームは残すのか。
辞めた人の編集権限はいつ外すのか。
その人が作った素材をゲーム内で使い続けるのか。
収益分配は辞めた後も続けるのか。
グループオーナーが辞める場合は誰へ引き継ぐのか。
を決めておきます。
仲が良いときほど、
「そんなことで揉めない」
と思います。
でも、揉めた後では同じ話を落ち着いて決めにくくなります。
「誰がゲームを作ったか」と「誰が何を操作できるか」を分ける
友達とゲームを作ると、
「アイデアを考えたのは自分」
「コードを書いたのは自分」
「ゲームを公開したアカウントは自分」
という複数の話が混ざります。
Roblox上の権限を整理するときは、まずそこを分けます。
ゲームの所有者は誰か。
誰に編集権限があるか。
誰に公開権限があるか。
誰が収益を見られるか。
誰が収益を動かせるか。
重要な素材は誰のアカウントやグループで管理しているか。
ここまで確認できれば、「一緒に作ったから全部半分」という曖昧な状態から抜けられます。
これから友達とゲームを作るなら、最初に決めるべきなのは、
**「どちらのほうが偉いか」ではなく、「誰が何を管理する役なのか」**です。
ゲームが小さいうちに決めておけば、人気が出たりRobuxが入り始めたりしたときにも、制作そのものを続けやすくなります。
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